挨拶 山崎久道 氏(図書館サポートフォーラム代表幹事)


 ただいまご紹介に預かりました、図書館サポートフォーラムの代表幹事を務めさせていただいております山崎久道と申します。

 図書館サポートフォーラムという名前を初めて耳にする方もおられるかと思いますので簡単にご説明申し上げますと、ここにいらっしゃいます末吉哲郎さんが最初にコンセプトをお作りになり、皆に呼びかけてできた団体です。

 図書館の仕事を長年勤められて退職されたり、あるいは図書館情報学の先生になって年を重ねられた後もこの分野に関心を持ち続けている、そういった方達が、現役の図書館員に対して何らかの応援団みたいなものを作ろうじゃないかということで始めたわけです。その意味でサポートというのは、まさにサッカーのサポーターのような考え方だと思います。

 その流れの中で図書館員だけでなく、図書館に関連する仕事をなされている方まで含めて応援していこうということで、この図書館サポートフォーラム賞という表彰事業を会の発足と同時に始めました。今回で第16回を迎えることになり、毎回平均3名の方を表彰させていただいております。

 この賞のコンセプトは、大体三つの柱に要約できるかと思います。

 1番目は、図書館で日頃地道に様々なお仕事、例えば索引や書誌の作成、あるいは図書館を使いやすくするためのマニュアルづくりなど、地味でなかなか世間に認められにくい、しかしながら非常に価値のある仕事をされてきた方達がおられます。そういった地道な図書館活動やその成果を顕彰させていただくというのが、第一の柱となっています。

 2番目は、図書館をより広く社会の中に位置づける活動に対してです。日本では図書館は社会の中で決して目立つような地位を占めているわけではありません。しかしながら図書館というものが社会において非常に重要な役割があるということは、ここにお集まりの皆さんはよくご存じかと思います。その図書館を社会の中にきちんと位置づける、あるいは図書館の重要性を社会に強くアピールするといった活動に従事されている方がおられます。そういった活動を図書館と社会という文脈の中で顕彰させていただくというのが、第二の柱となっています。

 3番目は、図書館の国際化と云いましょうか、ご案内のように図書館や日本というものは一国だけで成り立つものではなく、国際的な協力あるいはグローバルな環境の中で存在するということです。例えば図書館を通じて途上国に対する支援や異文化交流を成し遂げたということは大変立派な業績なわけです。そういった活動を図書館と国際性という観点から顕彰させていただくというのが、第三の柱となっています。

 大体この専門性、社会性、国際性といった三つの柱にもとづいて、毎年表彰選考を行ってきているわけであります。

 表彰選考の内容についてはこの後水谷表彰委員長より詳細をご説明いただきますので、私からは省略させていただきたいと思います。

 最後にこの図書館サポートフォーラム賞に関しまして、日外アソシエーツ株式会社が一貫して支援して下さっているということで、この賞がここまで成長し続けてくることができたことに感謝を申し上げて、私からのご挨拶とさせていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。