挨拶 山崎久道 氏(図書館サポートフォーラム代表幹事)


 図書館サポートフォーラムの代表幹事を仰せつかっております山崎久道でございます。

 図書館サポートフォーラム賞も今回19回目を迎えることになりました。

 この賞は、本日会場に来られています初代の代表幹事である末吉哲郎さんのご発案で始められた賞でして、次の3つの精神を柱にしています。

 1つ目は、図書館の中において、非常に地道な活動や専門性を発揮されてきた図書館員、アーキビストや学芸員の方々、あるいは組織の成果を表彰させていただくということが、第一のポイントとなっています。

 2つ目は、図書館はとかく日本の社会においては必ずしも日の当たる存在になっていないという現状があります。これは文化国家としては大変残念なことではありますけども、現状はそういう状況でして、このことに対して政治家、財界やその他各界の理解が十分とはいえない部分があります。そこで図書館の社会的意義に関わる活動をされていたり、あるいはその価値を世間に広く知らしめることに貢献されている方を表彰させていただくというのが、第二のポイントとなっています。

 3つ目は、国際的な文脈で図書館をとらえると言いますか、例えば途上国の図書館支援をするとか、あるいは途上国の子どもたちへの読書運動を行ってきた若い女性を表彰したことなどもございます。そういった国際的な図書館に関わる活動に従事されたり、あるいは読者への支援や交流活動などに貢献された方を表彰させていただくというのが、第三のポイントとなっています。

 大体この専門性、社会的意義、国際貢献といった三つを柱にして、表彰活動を行っております。

 図書館サポートフォーラム自身が、図書館でかつて働いていて、そしてOBとなった今もなお図書館に情熱を持って、日本の図書館全体を良くしていこうという情熱に溢れた方達が中心になってボランタリーに運営している団体でございます。そこで毎回こういった形で図書館サポートフォーラム賞を差し上げることにしているわけです。

 今年も私共で審議・厳選いたしました、4組の大変素晴らしい授賞者の方々をお迎えすることができました。実際には団体が二つ、個人がお二方となっています。いずれも素晴らしく大変な業績を挙げられて、図書館というものの価値を広く社会の中で位置づけた上で、後世に残るような活動になっているという点では一致しています。

 表彰選考の詳細についてはこの後表彰委員長よりご報告がありますので、私からは省略させていただきます。

 どうもありがとうございました。