日外アソシエーツ
文献にみる日本人の外国体験
事典 日本人の見た外国
―漂流記から戦時欧米体験まで―
著 者: 富田仁〔編〕 事典 日本人の見た外国
定 価: 本体9,333円+税
刊行年月: 2008年1月
ISBN: 978-4-8169-2056-1
判型・頁数: A5・510p
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内 容: 江戸時代から戦前までの文献を通して日本人の外国体験・外国観を詳説する解題事典。漂流記、使節団の記録、留学生の日記、冒険記、渡欧詩集など377点を収録。著者の人物像、著作の成立背景、内容、書誌事項を詳しく紹介。巻末に「国別索引」「書名索引」「著者名索引」「事項名索引」付き。
刊行に
よせて:

 近世から近代に西洋を体験した日本人にはどのような人物がいたのだろうか、またどのような目的で渡航したのだろうか、をさぐる構想から『海を越えた日本人名事典』が1985年に刊行された。また、日本と各国との交流の歴史を展望した『海外交流史事典』が1989年に、日本が世界の人々からどのように理解され評価されてきたのかを文献を通して検証する『事典 外国人の見た日本』が1992年に出版されている。

 その後、『事典 外国人の見た日本』と対をなす事典として、日本人の外国観および外国人観を集大成する意味で、日本人の外国見聞記や外国研究書を紹介・解説する『事典 日本人の見た外国』を編集・出版することとなった。

 時代対象は江戸時代から第二次世界大戦の終戦までとし、1783年に漂流しロシアに渡った大黒屋光太夫の漂流記『北槎聞略』に始まり、戦時下に欧米に滞在した人物の記録まで、377点をとりあげた。近代日本が範とした欧米のみならず、アジア全域、中南米、太平洋諸島、極地など対象国は世界各地域におよび、近代日本人の旺盛な好奇心がうかがえる。人物に目を向けると、幕末の使節団、明治の政府高官、軍人、実業家や官費留学生などのエリートから、作家・学者・僧侶・芸術家・俳優など近代文化を築いた人びと、さらに冒険家や移民なども含まれる。収録文献は年代、地域、人物、背景の点でまことに多岐にわたっている。巻末には国別索引、書名索引、著者名索引、事項名索引を収録した。

 実は、本書発刊の構想は1995年に生まれ、その後、人物選定、項目執筆作業を進めてきたところであったのだが、執筆者で編者の富田仁氏が病気に陥り、編集は長く中断していた。しかし2005年に、日外アソシエーツの編集部の諸氏の努力により上記『海を越えた日本人名事典』の20年ぶりの新訂増補版が刊行され、これを契機に、各執筆者から集まりかけていた原稿を結実させ、編集作業を再開するにおよび、富田氏の委嘱を受け藤田が編者代理として窓口となり、作業が進められ、本年に完成、刊行にいたったいきさつがある。

 この間、ご多忙の中を執筆にご協力いただいた各先生方に感謝いたすとともに、日外アソシエーツ社長の大高利夫氏、ならびに本書の編集に当初から携わり多大な尽力をいただいた編集部の城谷浩氏に、病身の富田仁氏とともに深く御礼を申し上げたい。

 なお本書は文献の解題事典という性格から、現在では使用されない差別語や国名、歴史認識・歴史観が記述に含まれているものもある。当時の日本人が持つ外国観・外国人観を示す歴史的記録として記載してあることを申し添えたい。

 本書『事典 日本人の見た外国』は、『海を越えた日本人名事典』、『海外交流史事典』、『事典 外国人の見た日本』とともに、日本人の異文化体験等の比較文化研究等に広く益すると考える次第である。最後に利用者各位の本書に対する忌憚のないご教示をお願いいたしたい。

2007年晩秋
富田仁氏に代わって
藤田正晴 記
著者紹介:
富田 仁(とみた・ひとし)
1933年東京都生まれ。1960年早稲田大学第一文学部仏文科卒。1965年早稲田大学大学院フランス文学専攻博士課程修了。フランス文学、比較文学を専攻。1962年早稲田大学文学部助手を経て、1974年立正女子大学助教授、1978年文教大学教授、1979年日本大学法学部教授を務めた。
主要な編著書
『永遠のジャポン―異郷に眠るフランス人たち』(1981年、早稲田大学出版部)
『フランス語事始―村上英俊とその時代』(1983年、日本放送出版協会)
『鹿鳴館―擬西洋化の世界』(1984年、白水社)
『海を越えた日本人名事典』(1985年、日外アソシエーツ)
『舶来事物起原事典』(1987年、名著普及会)
『長崎フランス物語』(1987年、白水社)
『比較文学年表』(1988年、日外アソシエーツ)
『海外交流史事典』(1989年、日外アソシエーツ)
『日本初めて話題事典』(1998年、ぎょうせい)
『横浜ふらんす物語』(1991年、白水社)
『事典 外国人の見た日本』(1992年、日外アソシエーツ)
『事典 近代日本の先駆者』(1995年、日外アソシエーツ)
『岩倉使節団のパリ』(1997年、翰林書房)


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