この『英和/和英対訳 最新軍事用語集』の編纂は、情報公開制度とインターネットによって可能になったと言える。収録している用語はすべて公開情報に基づいている。制度を利用して入手した資料に、公式のホームページから得た情報を追加し、補完している。一種の集成集であり、言わば「統合用語集」の体裁になっている。検証作業にはもっぱらインターネットの検索サイトであるGoogleを活用した。こうした軍事用語集の出版は、おそらく初めてであろう。 もともとは翻訳の必要のために行った用語収集が端緒になっている。まったくの門外漢であったがために、軍事用語に対する基礎知識もなく、最初は一般用語との違いにさえ戸惑った。代表的なものには、迎撃→要撃、パトリオット→ペトリオットなどがある。大いに混乱したのは、自衛隊固有の表現であり、護衛艦が駆逐艦であることは何となく想像できたとしても、観測ヘリコプターが偵察ヘリコプターであるらしいことが分かるまでには時間を要した。各自衛隊による表記や概念の違いにも悩まされた。 これを解決する手段として自分自身のために始めたことなのであるが、用語を整理して提供すれば、他の人たちにも役立つのではないかと考え、電子媒体(PDF形式)で頒布することにした。詳しい経緯は省くが、これが編集者の目にとまって今回の出版に至った。