第1回 図書館サポートフォーラム賞受賞

濱田 敏郎 氏

(日本図書館協会利用教育委員会委員長・常磐大学教授)

【日本図書館協会利用教育委員会ウェブサイト】
【授賞理由】
 日本図書館協会図書館利用教育委員長として、図書館利用の活性化のために図書館業務を一般に正しく理解させる目的で、ビデオ「図書館の達人」シリーズの企画・監修を行った。
 同シリーズは図書館の機能、文献探索等を内容とし実際の現場の活動を紹介したもので、一般利用者・学生等に図書館を理解させるのに役立った。
 達人シリーズはアーカイブや博物館等の同種のものの制作にも波及している。
 同委員会はさらに図書館利用教育のためのガイドラインの策定を行うなど、図書館と利用者のコミュニケーションの活性化に取り組んでおり、濱田氏は委員長としてリーダーシップを発揮した。
濱田敏郎氏 【受賞のことば】
 約40年前、慶應大学の図書館情報学科に入ったときから、これは一般の教育にしなければいけないと思っていました。特にレファレンスの内容についてはそう思っていました。30年前から図書館利用教育の必要性をいつも言っておりましたし、日本図書館協会の理事長をしていた時も、大会のはじめや年頭の辞には図書館利用教育が必要だといつも言っておりました。それでも皆、目覚めない、それをいかにして目覚めさすか、ということで、日本図書館協会に図書館利用教育委員会ができました。委員の方も立派にやっていただいているので、自分の使命はおわったと思っています。
 私は図書館のサポートをしてもらうために、図書館利用教育の必要性を唱えてきました。将来、文部大臣になる人も、教育委員になる人も図書館利用教育を受けたら図書館を見る見方も変わってくるし、財政的援助、人の援助も変わってくると思います。長い目で見ると、図書館利用教育は非常に重要なことです。生涯教育の基礎も図書館利用能力が問われていると思います。学校の教育に図書館利用教育を導入していただきたいです。
 現在、「図書館利用教育ガイドライン」は大学編と高校編がありますが、公共図書館編、専門図書館編もできる予定です。「図書館利用教育に関するハンドブック」も作る予定です。またビデオ「図書館の達人」は相当に普及しており、春の大学のオリエンテーション等では、図書館の人々はそれを見せて、図書館の利用について説明をしています。
 本当に感謝したいのは、図書館利用教育委員の方々。非常に熱心な方ばかりです。それから日本図書館協会理事長、事務局長、その他、ビデオを作っていただいた紀伊國屋書店…私ひとりの受賞ではなく、多くのメンバーのサポートによってできたということを、強調しておきたいと思います。どうもありがとうございました。

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