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第210回 件名編(2025年7月)

2025.7.15 update
キーワード 書誌表示 編著者名  『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所 発行年月 掲載頁
医師法 参考文献 平沼直人 『医師法 : 逐条解説と判例・通達 3版』 民事法研究会 2025.4 p252-253
イチョウ 参考文献 瀬田勝哉 『木に「伝記」あり : 巨樹イチョウの史料を探して全国を歩く』 朝日新聞出版 2025.4 p337-352
医療 参考文献一覧 加藤眞三 『<いのち>をケアする医療 : 患者と医療者の新しい関係のあり方』 春秋社 2025.4 p303-309
鵜飼 参考文献 宅野幸徳 『動物と民俗 : 鵜飼と養蜂の世界』 七月社 2025.4 p106,131,
153,180-181
宇宙 推薦図書 エンゲルスタインG 『クッキーをつくれば宇宙がわかる』 早川書房 2025.4 p189-193
音楽 参考文献 釣谷真弓 『和楽器のルーツをさぐる!おもしろ日本音楽』 東京堂出版 2025.4 p194-196
科学技術倫理 引用参照文献 カテライアメリア* 『ELSI入門 : 先端科学技術と社会の諸相』 丸善出版 2025.4 p255-278
家族法 参考文献 大杉麻美 『基本講義家族法』 成文堂 2025.4 p9-11f
型染 参考文献 サルニEM 『モダンブロックプリントの手仕事の布 : ヴァージニア・リー・バートンとフォリーコーブ・デザイナーズ』 グラフィック社 2025.4 p196-197
学校給食 参考文献 鳫咲子 『給食無償化 : 子どもの食格差とセーフティーネットの構築』 明石書店 2025.4 p175-178
恐竜 参考文献 ベントンMJ 『恐竜の生態と行動 : ビジュアルガイド』 創元社 2025.4 p218-219
広汎性発達障害 引用参考文献 郡司竜平 『たすく : 自閉スペクトラム症の子と家族の物語』 東洋館出版社 2025.4 p194-195
呼吸器病 文献 加藤士郎 『呼吸器病の漢方治療ガイド : プライマリ・ケアで役立つ50処方』 中山書店 2025.4 p120-121
国際協力 引用参考文献 高須直子* 『これからの国際協力 : 私たちが望む未来のために』 有斐閣 2025.4 p301-318
黒人音楽 参考文献 中村隆之 『ブラック・カルチャー : 大西洋を旅する声と音』 岩波書店 2025.4 p217-229
国連平和維持活動 参考文献 石塚勝美 『国際平和への課題 : 理論と実践(PKO)』 創成社 2025.4 p181-187
自殺 参考文献 小川和 『日常的な延命 : 「死にたい」から考える 改稿版』 ナナルイ 2025.4 p332-335
思想の自由 文献一覧 佐々木弘通 『「内心の自由」の憲法論』 弘文堂 2025.4 p8-31b
社会心理学 文献 浅野智彦 『自己への物語論的接近 : 家族療法から社会学へ』 筑摩書房 2025.4 p4-14b
手話通訳 参考文献 西田朗子 『手話通訳者 : きこえない人へのまなざしと権利擁護』 クリエイツかもがわ 2025.4 p172-176
障害者福祉 ブックリスト 成松一郎 『読書バリアフリーサポート入門 : 誰もが読書を楽しめる社会へ』 読書工房 2025.4 p150-151
少年非行 参考文献資料等一覧 神内陽子 『インドネシアの少年非行と教育 : 国家・慣習・宗教からのアプローチ』 東信堂 2025.4 p488-505
人類学 参考文献 中村美知夫* 『自然人類学』 昭和堂 2025.4 p225-240
生産管理 文献目録 和田一夫 『ものづくりの革新 : 英米日の歴史に見る製造現場の管理』 有斐閣 2025.4 p181-192
生徒会 参考文献 高橋亮平* 『「新しい生徒会」の教科書 : 学校を変え、社会を変えるためのヒント』 旬報社 2025.4 p230-231
戦争 ブックガイド 野上元 『私たちの戦争社会学入門』 大和書房 2025.4 p288-290
戦争犯罪 引用参考文献 北博昭 『軍律法廷 : 戦時下の知られざる「裁判」』 筑摩書房 2025.4 p245-247
耐火建築 参考文献 佐藤考一* 『耐火木造<計画・設計・施工>マニュアル 令和7年大改正完全対応版』 エクスナレッジ 2025.4 p240-242
知的財産権 書籍* 田中浩之* 『知的財産法 改訂』 第一法規 2025.4 p31-32f
地方公務員 参考文献・ブックガイド 池田一樹 『自治体の研修担当になったら読む本』 学陽書房 2025.4 p178-181
地方自治 参考文献 礒崎初仁* 『地方自治 新2版』 北樹出版 2025.4 p284-289
注意欠陥多動性障害 参考文献 ハンセンA 『多動脳 : ADHDの真実』 新潮社 2025.4 p216-229
電気通信 参考文献 土屋大洋 『海底の覇権争奪 : 知られざる海底ケーブルの地政学』 日経BP日本経済新聞出版 2025.4 p272-260
読書指導 ブックガイド <渡辺浩一> 『専門書を読む : 教員と学生でつくる10講座』 ミネルヴァ書房 2025.4 p247-254
土地収用 参考文献 宇仁美咲 『用地担当者のための民法の基礎知識』 大成出版社 2025.4 p423-428
内科学 文献 山中克郎 『外来診療マニュアル20/20』 南山堂 2025.4 p389-412
犯罪捜査 参考文献 カトワラA 『嘘発見器の発明者たち : 真実に取り憑かれた人々の物語』 青土社 2025.4 p1-22b
表現学 文献目録* - 「表現研究 121」 表現学会 2025.4 p15-19,35-38
服装 参考文献 脇田道子 『モンパとブロクパの衣装民族誌 : アルナーチャル・プラデーシュ西部、ブータン東部、チベット南部』 法藏館 2025.4 p259-265
文学地理 引用参考文献 正津勉 『辺境的 : 武蔵野詩遊行』 作品社 2025.4 p259-267
糞便 参考文献 山口亮子 『ウンコノミクス』 集英社インターナショナル 2025.4 p266-267
『平家物語』 参考文献 佐伯真一 『平家物語の合戦 : 戦争はどう文学になるのか』 吉川弘文館 2025.4 p295-301
法益 参考文献 嘉門優 『法益論 : 刑法における意義と役割 増補』 成文堂 2025.4 p387-414
法律家 参考文献 サスキンドR 『明日の法律家』 商事法務 2025.4 p275-280
暴力 参考文献* ドワイヤーP 『14歳から考えたい暴力』 すばる舎 2025.4 p253-244
ホタル 参考文献* 遊磨正秀 『じつは身近なホタルのはなし』 緑書房 2025.4 p207-206
魔女 引用参考文献 西村佑子 『魔女の植物園 : 魔女が大切にする37の植物』 山と溪谷社 2025.4 p221-220
薬剤師 参考文献 徳永仁 『みて・きいて・たしかめる!薬学×フィジカルアセスメント : 全身状態をたしかめてアセスメントにつなげよう。』 南山堂 2025.4 p140-141
緑地計画 参考文献 石川幹子 『緑地と文化 : 社会的共通資本としての杜』 岩波書店 2025.4 p1-2b
ローソン 参考文献 小川孔輔 『ローソン』 PHP研究所 2025.4 p308-309

編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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