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第215回 件名編(2025年12月)

2025.12.15 update
キーワード  書誌表示   編著者名   『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所     発行年月 掲載頁  
愛着 参考文献読書案内 遠藤利彦 『安心感が子どもの心を育む : 親と保育者のためのアタッチメント入門講座』 小学館 2025.9 p282-285
イカ 参考文献 土屋光太郎* 『日本のイカ・タコ : 決定版』 平凡社 2025.9 p327-329
移民・植民 参考文献 鈴木健夫 『凍てつく川を越えて逃げる : スターリン体制を逃れたウクライナのドイツ人』 亜紀書房 2025.9 p270-263
医薬品 参考引用文献 崎谷博征 『医者が教える世界一やさしい薬のやめ方』 ホリスティックライブラリー出版 2025.9 p382-342
ウサギ 参考文献 グラフィック社編集部 『うさぎっしり事典』 グラフィック社 2025.9 p148-149
うつ病 参考文献 平光源 『半うつ : 憂鬱以上、うつ未満』 サンマーク出版 2025.9 p230-231
絵本作家 イラストレーション編集部 『絵本のいま : 絵本作家 2025-26』 玄光社 2025.9 231p B5
怪異 参考文献 三津田信三 『妖怪怪談』 光文社 2025.9 2pb
革命 参照文献* ゴールドストーンJA 『革命 : その本質と歴史的展開』 白水社 2025.9 p9-16b
仮想通貨 出典 ウォレスB 『サトシ・ナカモトはだれだ? : 世界を変えたビットコイン発明者の正体に迫る』 河出書房新社 2025.9 p429-396
活断層 文献 尾池和夫 『活断層のリアル : 京大元総長が語る入門講義』 PHP研究所 2025.9 p284-285
気候変動 引用参考文献 佐野貴司 『超巨大噴火と生命進化 : 地球規模の環境変動が大量絶滅と進化をもたらした』 講談社 2025.9 p290-286
教員 参考文献資料 朝比奈なを 『なぜ教員の質が低下しているのか』 朝日新聞出版 2025.9 p285-281
経典 参考文献 満久崇麿 『仏典の植物事典 新装』 八坂書房 2025.9 p188-189
銀河 参考文献 スパークL* 『銀河天文学入門 : 星から銀河の世界へ 上』 日本評論社 2025.9 p255-257
経営管理 参考文献 伊丹敬之 『経営を見る眼経済を見る眼 : 日々の仕事の意味を知るための経営・経済入門』 東洋経済新報社 2025.9 p619-620
芸術と政治 参考文献 ジェスティJ 『戦後初期日本のアートとエンゲージメント』 水声社 2025.9 p419-439
形成外科 参考文献 <北村陽子> 『顔を失った兵士たち : 第一次世界大戦中のある形成外科医の闘い』 人文書院 2025.9 p288-289
元素 参考文献* 宇田亮子* 『めくるめく元素。 : 女性化学者たちが語る神秘的な元素の物語』 明日香出版社 2025.9 p264-276
国際協力 参考文献 高柳彰夫 『CSO/NGOの国際開発協力 : 対等なパートナーシップへの挑戦』 法律文化社 2025.9 p193-208
引用文献 荒幡克己 『令和米騒動 : 日本農政失敗の本質』 日経BP日本経済新聞出版 2025.9 p247-251
昆虫学者 参考文献 奥本大三郎 『昆虫学事始 : 日本の昆虫研究を支えた人々』 青土社 2025.9 p313-316
彩色写本 精選文献目録 サンドラーLF 『写本に描かれた本たち : 西洋中世からルネサンスにみる本の象徴性と実用性』 白水社 2025.9 p14-16b
自然災害 参考図書 鎌田浩毅 『災害列島の正体 : 地学で解き明かす日本列島の起源』 扶桑社 2025.9 2pb
証拠 参考文献 ロフタスE* 『目撃証言』 筑摩書房 2025.9 p546-543
小児外科 参考文献 内田繕博 『子どもの「成長痛」解消マニュアル : その痛み、放置して大丈夫!?』 合同フォレスト 2025.9 p188-190
情報機関 参考文献 ウィリアムズB 『戦後日本のインテリジェンスとグランド・ストラテジー : 吉田ドクトリンから安倍ドクトリンへ』 作品社 2025.9 p346-320(11-37b)
植物 参考文献資料 二階堂太郎 『だから植物は面白い : 植物園管理人とめぐる不思議で楽しい世界』 築地書館 2025.9 p263-262
食糧問題 参考文献 藤原辰史 『食権力の現代史 : ナチス「飢餓計画」とその水脈』 人文書院 2025.9 p314-305
参考文献* 三浦正幸 『図説近世城郭の普請 縄張・城下町編』 原書房 2025.9 p274-276
人事管理 参考文献 石山恒貴 『人が集まる企業は何が違うのか : 人口減少時代に壊す「空気の仕組み」』 光文社 2025.9 p308-299
親族 参考文献 ストラザーンM 『アフター・ネイチャー : 二〇世紀後期におけるイングランドの親族』 水声社 2025.9 p339-353
森林生態学 読書案内 上田裕文* 『森林生態系の保全管理 : 森林・野生動物・景観』 共立出版 2025.9 p223-227
水質汚濁 引用文献 武田育郎 『なぜ人口が減っても水はきれいにならないのか?』 京都大学術出版会 2025.9 p239-233
(5-11b)
水田 引用参考文献 岩渕成紀 『ふゆみずたんぼを巡る旅 : 生きものにぎわう田んぼの世界』 農山漁村文化協会 2025.9 p386-399
性風俗 後記 ヴァーツヤーヤナ 『カーマ・スートラ : 完訳』 平凡社 2025.9 p346-350
船舶 参考文献 美馬佳正 『日本における明治初期の鉄製蒸気船の建造について : レーマン兄弟の功績』 郁朋社 2025.9 p244-253
男性 参考文献 弓削尚子 『入門男らしさの歴史』 筑摩書房 2025.9 p227-237
地形学 文献リスト 高橋雅紀 『蛇行河川の謎 : 谷は海がつくった』 技術評論社 2025.9 p399-398
登山 参考図書* 神長幹雄 『登山家・冒険家になるには』 ぺりかん社 2025.9 p168-169,
172-174
参考文献 山田博之 『八重歯と親知らずの謎』 永末書店 2025.9 p81-84
犯罪心理学 引用参考文献 桐生正幸 『大学4年間の犯罪心理学が10時間でざっと学べる』 KADOKAWA 2025.9 p226-229
比較政治学 引用参考文献 久保慶一* 『比較政治学の考え方 新版』 有斐閣 2025.9 p241-262
微生物学 参考文献 山本太郎 『微生物世界の探究 : 生命誕生の謎へと至る四〇〇年』 岩波書店 2025.9 p269-271
『ブラフマ・スートラ』 参照文献* 宮元啓一 『インド不二一元論哲学・原点へのいざない : 新訳註シャンカラ註『ブラフマ・スートラ』「冒頭四スートラ論」』 花伝社 2025.9 p139-141
宝石 参考文献 リオンデG 『あたらしいフランスアンティークジュエリーの教科書』 翔泳社 2025.9 p118-123
民俗学 参考文献 島村恭則 『これからの時代を生き抜くための民俗学入門』 辰巳出版 2025.9 p254-255
さがしています。こんな本 - 「こどもの本 51.9=636」 日本児童図書出版協会 2025.9 p40-42
留学 参考文献一覧 三好登 『留学生の大学進学支援と学生募集戦略 : 日本での就職を見据えて』 広島大出版会 2025.9 p163-171
労働組合 文献案内 リードAJ 『イギリス労働組合史 : 団結する「働く人びと」とリベラリズム』 法政大出版局 2025.9 p33-43b

編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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