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第207回 外来件名編(2025年4月)

2025.4.16 update
キーワード 書誌表示 編著者名  『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所 発行年月 掲載頁
アパルトヘイト 参考文献 大澤広晃 『善意の帝国 : イギリスのフィランスロピーと南アフリカ』 名古屋大出版会 2024.12 p9-25b
アルゴリズム 参考文献 上原隆平 『パズルの算法 : 手とコンピュータでのパズルの味わい方』 日本評論社 2024.9 p133-135
異文化間コミュニケーション 参考文献 宮津多美子 『異文化コミュニケーション入門 : ことばと文化の共感力』 勁草書房 2024.10 p237-261
インフルエンザ 参考文献 ライスG 『1918年のインフルエンザパンデミック : ニュージーランドの経験から学ぶ』 春風社 2024.9 p131-134
ウイスキー 参考書籍 稲垣貴彦 『ジャパニーズウイスキー入門 : 現場から見た熱狂の舞台裏』 KADOKAWA 2024.9 p236-237
ウェブアプリケーション 参考文献 宇谷有史* 『はじめてのPHP : エンジニア入門編』 秀和システム 2024.12 p380-381
エキュメニカル運動 参考文献一覧 藤原佐和子 『現代エキュメニカル運動史 : ジェンダー正義の視点から読み解く』 新教出版社 2024.9 p203-216
エリート 参考文献 ターチンP 『エリート過剰生産が国家を滅ぼす』 早川書房 2024.9 p381-370(26-37b)
オートバイ 参考引用文献 入江一徳 『ホンダドリームCB400FOUR : CB400Fを哲学する : 魅力の根源を探る』 グランプリ出版 2024.10 p519-521
オノマトペ 文献 苧阪直行 『感性のことばを研究する : 擬音語・擬態語に読む心のありか 新装』 新曜社 2024.11 p11-23b
オペラ 参考文献 島田優理子 『歴史と学ぶ教養としてのオペラ』 ベレ出版 2024.9 p313-315
カジノ 参考文献 高野真吾 『カジノ列島ニッポン』 集英社 2024.9 p232-233
ガラス工芸 参考文献 大野聖子 『あたらしい西洋アンティークガラスの教科書 : 世界史とデザインで楽しくわかる、近代ガラステーブルウェアの世界』 翔泳社 2024.10 p218-219
コンピュータウイルス 参考文献 戸川望* 『ハードウェアトロイ検知 : 半導体設計情報に潜むハードウェア版マルウェアの見つけ方』 オーム社 2024.11 p143-146
再生可能エネルギー 文献一覧 丸山康司* 『<よい再エネ>を拡大する : 地域に資するための社会的仕組み』 法政大出版局 2024.12 p3-16b
サイバー攻撃 参考文献 中村和彦 『越境サイバー侵害行動と国際法 : 国家実行から読み解く規律の行方』 信山社 2024.12 p207-219
サッカー 参考文献 阿部博一* 『サッカーで、生きていけるか。 : プロへの道筋と現実、ネクストキャリアの考え方』 英治出版 2024.11 p245-241
サンタクロース 参考文献 暉峻淑子 『サンタクロースを探し求めて』 岩波書店 2024.11 p181-188
ジェノサイド 参考文献 戸田清 『ジェノサイドを考える : ガザ・ウクライナ・原爆・ホロコースト・東学農民を手がかりに』 南方新社 2024.10 p99-119
システム監査 引用文献参考文献 中雄俊和 『IT統制とIT監査現場の教科書 : 業務プロセスとつながる』 中央経済社 2024.12 p225-227
ジャズ 参考文献一覧 永井良和 『ジャズとダンスのニッポン』 関西大出版部 2024.12 p247-254
スパイ 参考文献 シャンキンS 『スパイゲーム : 核戦争に最も近づいた日』 亜紀書房 2024.10 p1-9b
生成AI 書籍 マスクド・アナライズ 『会社で使えるChatGPT : 個人の業務改善も組織への導入&活用も1冊で完全理解!』 東洋経済新報社 2024.11 p256-257
ディスレクシア 文献 川﨑聡大 『ディスレクシア・ディスグラフィアの理解と支援 : 読み書き困難のある子どもへの対応』 学苑社 2024.10 p125-128
デジタルカメラ 文献 谷田純 『複眼カメラ : トンボの眼から学ぶ複眼撮像システム』 朝倉書店 2024.10 p189-193
ドーピング 引用文献 田邉陽子 『スポーツにおけるインテグリティ教育の研究 : 競技力向上とアンチ・ドーピング教育に関する日英の比較を中心に』 風間書房 2024.9 p107-110
トポロジー 参考文献 Carlsson,G* 『トポロジカルデータ解析』 森北出版 2024.11 p259-268
トラック競技 参考文献 後藤賢二 『4×100mリレーの技術と科学 : 研究に基づくトレーニングガイド』 三恵社 2024.12 p127-136
ナラティブセラピー 参考文献 フリーマンJ* 『子どもと家族と一緒に取り組むプレイフル・アプローチ : 深刻な問題にこそ遊び心を!』 北大路書房 2024.10 p371-372
バイオミメティクス 参考文献参考資料 橘悟 『バイオミメティクスは、未来を変える : 生物をきっかけに創られたテクノロジー』 WAVE出版 2024.12 p167-171
パラノイア 文献 フリーマンD 『パラノイア : 極度の不信と不安への旅』 金剛出版 2024.11 p310-283
PR 参考文献 鈴木正義 『家康様、明日は関ケ原でPRイベントです : ストーリーで日本を変えた広報の天才たち』 日経BP 2024.9 p266-267
BCG 参考文献 美馬聰昭 『BCGの闇 : 医学会が隠し続ける真実』 東京図書出版 2024.11 p115-117
ファンタジー 参考文献 川口妙子* 『クリエイターのための幻想類語辞典』 新紀元社 2024.11 p309-311
プロパガンダ 参考文献 辻田真佐憲 『ルポ国威発揚 : 「再プロパガンダ化」する世界を歩く』 中央公論新社 2024.12 p388-392
ホロコースト 参考文献 稲葉千晴 『ヤド・ヴァシェームの丘に : 杉原千畝とホロコーストからユダヤ人を救った人々 増補改訂』 成文社 2024.10 p191-184(1-8b)
マーケティング 参考資料 ゴールデンSW 『超長寿化時代の市場地図 : 多様化するシニアが変えるビジネスの常識』 ディスカヴァー・トゥエンティワン 2024.12 p11-13b
マスメディア 文献 大澤真幸 『メディア論集成』 人文書院 2024.11 p435-428
マルチンゲール 参考文献 西山陽一 『マルチンゲール : 測度論の概観からスパース推定の基礎まで』 共立出版 2025.1 p112-113
マンゴー 参考資料 カーカーCL* 『マンゴーの歴史』 原書房 2024.11 p173-172
ミュージカル 引用参考文献 長屋晃一 『ミュージカルの解剖学』 春秋社 2024.10 p288-289
メタバース 文献等 松尾剛行 『サイバネティック・アバターの法律問題 : VTuber時代の安心・安全な仮想空間にむけて』 弘文堂 2024.12 p17-19f
ユニバーサルデザイン おすすめ書籍 間嶋沙知 『見えにくい、読みにくい「困った!」を解決するデザイン 改訂』 マイナビ出版 2024.9 2pb
ラグビー 参考文献 橋本謙太郎 『伝説「雪の早明戦」 : 国立が白く燃えた日 : 1987年12月6日関東大学ラグビー対抗戦早稲田対明治』 双葉社 2024.10 p220-221
リーダーシップ 文献 オーウェンJE 『リーダーシップはみんなのもの : フェミニズムから考える女性とリーダーシップ』 ナカニシヤ出版 2024.10 p279-293
リスク 参考文献 栗谷修輔 『市場リスク管理の基礎と実務』 金融財政事情研究会 2024.11 p286-288
リプロダクティブヘルス 参考文献 千葉美奈 『青少年のリプロダクティブ・ヘルスと性教育 : タイの事例に学ぶ』 早稲田大出版部 2024.12 p217-238
ロゴタイプ 参考文献 友利昴 『江戸・明治のロゴ図鑑 : 登録商標で振り返る企業のマーク』 作品社 2024.9 p275-283
ロック音楽 参考文献 - 『スモール・フェイセス/フェイセズ/ハンブル・パイ : 英国ロック本道の連鎖』 シンコーミュージック・エンタテイメント 2024.10 p398-399
ワークライフバランス 文献 小川誠子 『ワーク・ライフ・バランスと生涯学習 : すべての働く人々のために』 人言洞 2024.9 p163-164

編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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