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第213回 外国人名編(2025年10月)

2025.10.16 update
キーワード  書誌表示   編著者名   『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所     発行年月 掲載頁  
アルベニスI 参考文献 上原由記音 『アルベニス生涯と作品』 音楽之友社 2025.3 p378-383
アレントH 参考文献 樋口大夢 『ハンナ・アレントの教育理論 : 「保守」と「革命」をめぐって』 勁草書房 2025.1 p9-22b
安重根 参考文献 上垣外憲一 『安重根 : 東風寒しといえど、壮士の義は熱し』 ミネルヴァ書房 2025.2 p243-247
ウェストレイクDE 著作リスト ウェストレイクDE 『うしろにご用心!』 新潮社 2025.2 p524-526
エピクロス 参考文献 エピクロス 『自然について他』 京都大学術出版会 2025.4 p473-485
エミネスクM 参考文献 エミネスクM 『宵の明星』 未知谷 2025.7 p101-102
王羲之 参考文献 中山不動 『王羲之と蘭亭序の真相 : 書聖と不朽の名作の真実を探る』 文芸社 2025.7 p227-228
カッチャーリM 著作 〈上村忠男〉 『ヨーロッパの地理哲学』 講談社 2025.1 p279-280
キケローMT 参考文献* 〈岡道男〉 『国家について ; 法律について』 講談社 2025.1 p403-405,
419-420
キャパR 文献 キャパR 『War : Robert Capa = 戦争 : ロバート・キャパ』 クレヴィス 2025.3 p204-210
キャンベルJ 参考文献* キャンベルJ 『英雄の旅 : ジョーゼフ・キャンベルの世界』 人文書院 2025.5 p357-362,
373-371
グリルパルツァーF 参考文献 〈城田千鶴子〉 『グリルパルツァー戯曲選』 水声社 2025.1 p331-332
クリントHa 参照文献 港千尋 『ヒルマ・アフ・クリント : 色彩のスピリチュアリティ』 インスクリプト 2025.3 p273-271
グレアムK 参考文献 〈麻生九美〉 『楽しい川辺』 光文社 2025.5 p461-462
習近平 参考文献一覧 鈴木隆 『習近平研究 : 支配体制と指導者の実像』 東京大出版会 2025.1 p582-620
ショパンFF もっと知りたい人のために プハルスキJ 『ショパン : その足跡をたどる第一歩 : リトル・モノグラフ』 全音楽譜出版社 2025.4 p8-11b
スイシンファー 参考文献* 〈松本ユキ〉 『スプリング・フレグランス夫人 : スイシンファー短編集』 小鳥遊書房 2025.4 p311-313
スペンサーE 必読書案内 日本スペンサー協会 『スペンサー・ハンドブック : 詩人と作品ガイド』 開文社出版 2025.6 p141-153
セヴラックDd 参考文献 深尾由美子 『セヴラック追憶の変奏曲 : 全ピアノ作品とその創作思想』 春秋社 2025.1 p334-342
ソローHD 引証書目 奥田穣一 『H.D.ソロー : 色彩と色合い』 音羽書房鶴見書店 2025.6 p205-209
太祖 参考文献 百田尚樹 『モンゴル人の物語 1 チンギス・カン』 新潮社 2025.4 p362-365
デカルトR 文献表 ビトボル=エスペリエスA 『デカルトにおける生命の原理』 法政大出版局 2025.1 p311-328
陶淵明 参考文献 熊征 『楡文叢書 7 隠逸詩人陶淵明』 北海道大出版会 2025.2 p215-227
ドライサーT 引用文献書誌 村山淳彦 『忘れられた古典を翻訳する : セオドア・ドライサー『アメリカの悲劇』の新たなる発見』 花伝社 2025.1 p140-146
ハイデガーM 言及された著作 デンカーA 『ハイデッガー=リッカート往復書簡 : 1912-1933』 知泉書館 2025.1 p173-181
ハイネH 参考文献 ハイネH 『アルマンゾル』 法政大出版局 2025.4 p168-170
ハイムズCB 著作リスト ハイムズC 『逃げろ逃げろ逃げろ!』 新潮社 2025.4 p369-372
バッハJS 文献一覧 ヴォルフC 『バッハ音楽創造の宇宙』 春秋社 2025.4 p26-31b
ピアソラA 参考文献 斎藤充正 『アストル・ピアソラ闘うタンゴ 下 完全版』 青土社 2025.3 p312-316
ヒューズDB 著作リスト ヒューズDB 『ゆるやかに生贄は』 新潮社 2025.6 p483-487
ビューローHv 参考文献 ウォーカーA 『ハンス・フォン・ビューロー : その生涯と時代』 図書新聞 2025.2 p577-587
フッサールE 文献 フッサールE 『『改造』論文集成 : 革新の現象学と倫理学』 講談社 2025.5 p383-384
プラトン 参考文献 國方栄二 『プラトンのプラトニック・ラブ』 京都大学術出版会 2025.4 p217-231
フロイトS 文献一覧 渡辺哲夫 『フロイトとベルクソン』 講談社 2025.3 p340-345
フロストR 参考文献 〈藤本雅樹〉 『少年の心 : ロバート・フロスト詩集』 小鳥遊書房 2025.7 p271-272
ブロツキーJ 邦訳* ブロツキーJ 『レス・ザン・ワン : 詩について詩人について自分について』 みすず書房 2025.5 p541-542
ペインT 参考文献一覧 〈角田安正〉 『人間の権利』 光文社 2025.2 p601-604
ベートーベンLv 参考文献 伊藤貴雄 『哲学するベートーヴェン : カント宇宙論から《第九》へ』 講談社 2025.5 p329-340
ベルクソンHL 参考文献 ベルクソンH 『ベルクソン書簡集  3 1925-1940 』 法政大出版局 2025.3 p1555-1556,
22-24b
ボウエンED 書誌情報 木村正俊* 『エリザベス・ボウエン鑑賞事典』 論創社 2025.2 p299-289
ボードレールC 文献案内 原大地 『『悪の花』の旅 : ボードレールを読もう』 慶應義塾大 2025.5 p120-121
メルロ=ポンティM 文献表 木田元 『メルロ=ポンティの思想』 講談社 2025.3 p530-562
モーツァルトWA 引用参考文献 松田至弘 『巨匠たちのモーツァルト : 天才音楽家との邂逅と創造の物語』 東京図書出版 2025.4 p291-303
ヤンソンT 邦訳一覧 冨原眞弓 『トーヴェ・ヤンソン : ムーミン谷の、その彼方へ』 筑摩書房 2025.7 p416-418
ユンクR 参考文献 若尾祐司 『世界記者ユンクの20世紀 前編 ナチ時代』 名古屋大出版会 2025.2 p14-22b
リーY 参考文献 〈篠森ゆりこ〉 『水曜生まれの子』 河出書房新社 2025.2 p304-307
リンカーンA 史料参考文献一覧 紀平英作 『リンカン : 「合衆国市民」の創造者』 岩波書店 2025.2 p1-5b
ルメイCE 参考文献 上岡伸雄 『東京大空襲を指揮した男カーティス・ルメイ』 早川書房 2025.2 p265-274,
283-284
レヴィナスE 参考文献 石井雅巳 『レヴィナス : 唯一的な生のための時間論』 青土社 2025.6 p7-22b
ロメールE 参考文献 ベックAd 『エリック・ロメール : ある映画作家の生涯』 水声社 2025.1 p691-711

凡 例

  : 他件名・書誌表示・編者略
 〈 〉 : 書誌部分編者
 p1-3b : 後付部分に書誌があって、頁付がある場合
 3pb : 後付部分に書誌があって、頁付がない場合
  : 図書単行書誌
 ks : 菊判
 46s : 四六判
 p7」 : 第7頁1頁のみのもの
 89p : 全頁
 prr : 各章末


編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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