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第207回 外国人名編(2025年4月)

2025.4.16 update
キーワード 書誌表示 編著者名 『書名 巻次』/「誌名 巻.号.通号」 発行所 発行年月 掲載頁
イーストウッドC 参考資料出典 ネイサンI 『クリント・イーストウッド : 気高き<アメリカ>の放浪者』 フィルムアート社 2024.12 p232-237
ウェーバーM 参考文献 野口雅弘 『中立とは何か : マックス・ウェーバー「価値自由」から考える現代日本』 朝日新聞出版 2024.10 p1-20b
エッシャーMC 参考文献 近藤滋 『エッシャー完全解読 : なぜ不可能が可能に見えるのか』 みすず書房 2024.12 p1-2b
カールE エリック・カールの本 ペンギン・ランダムハウス 『色彩の魔術師エリック・カールの絵本とアート』 偕成社 2024.12 p130-134
ガタリF 文献表 山森裕毅 『フェリックス・ガタリの哲学 : スキゾ分析の再生』 人文書院 2024.10 p303-309
カミュA 参考文献 三野博司 『アルベール・カミュ : 生きることへの愛』 岩波書店 2024.9 p9-11b
ギーゲリッヒW 著作 ギーゲリッヒW 『心理療法において何が癒やすのか?』 創元社 2024.10 p189-191
グラスランJJL 参考文献 山本英子 『グラスランの経済学 : 18世紀における主観価値理論の先駆者』 早稲田大出版部 2024.12 p227-234
グリッサンE 邦訳 グリッサンE 『カリブ海序説』 インスクリプト 2024.11 p756-757
グルントヴィN 参考文献一覧 ホルムA 『概説グルントヴィ : 近代デンマークの礎を築いた「国父」、その思想と生涯』 花伝社 2024.9 p220-227
孔子 参考文献 シューマンM 『孔子復活 : 東アジアの経済成長と儒教』 日経BP日本経済新聞出版 2024.10 p15-23b
ゴッホV 参考文献 吉屋敬 『ゴッホ麦畑の秘密』 筑摩書房 2025.1 p300-301
コンラッドJ 参考文献 ハンプソンR 『評伝ジョウゼフ・コンラッド : 女性・アメリカ・フランス』 松柏社 2024.12 p257-254
ジェロムスキS 略歴と主な作品 ジェロムスキS 『ジェロムスキ短篇集』 未知谷 2024.11 p262-266
シャクルトンEH 参考文献 ファインズR 『極地探検家シャクルトンの生涯』 国書刊行会 2024.12 p378-375(8-11b)
ジャンヌ・ダルク 資料 ハリソンK 『ジャンヌ・ダルクの物語 : 象られた人生』 白水社 2024.12 p27-31b
シュンペーターJA 参考文献 中野剛志 『入門シュンペーター : 資本主義の未来を予見した天才』 PHP研究所 2024.11 p333-334
ジョブズS 引用文献参考文献 井口耕二 『アップルはジョブズの「いたずら」から始まった』 日経BP日本経済新聞出版 2024.11 p244-245
ダーウィンCR 文献一覧 ジュヴァンタンP 『ダーウィンの隠された素顔 : 人間の動物性とは何か』 法政大出版局 2024.9 p20-22b
チェ・ゲバラ 書誌 アンダーソンJL 『チェ・ゲバラ : 革命の人生 下』 みすず書房 2024.10 p27-39b
チャーチルW 参考文献 スミスD 『ウィンストン・チャーチル : 「英国を救った男」の人生と行動』 原書房 2025.1 p242-243
チャイルドVG 著書および各国翻訳 チャイルドVG 『ヨーロッパ文明の黎明』 京都大学術出版会 2024.9 p584-574
チャンドラーR 引用文献一覧 諏訪部浩一 『チャンドラー講義』 講談社 2024.12 p301-313
張載 参考文献 山際明利 『張載思想硏究 : 宋明理學の中の「太虛」説』 北海道大出版会 2024.12 p295-306
全斗煥 参考文献 木村幹 『全斗煥 : 数字はラッキーセブンだ』 ミネルヴァ書房 2024.9 p342-346
ディルタイW 文献目録 牧野英二* 『ディルタイ全集 別巻 ディルタイ研究・資料』 法政大出版局 2024.11 p161-260b
デレンM 参考文献 石井達朗 『マヤ・デレン : 眼差しは何を見ていたのか』 水声社 2024.12 p287-290
ドラッカーPF 参考文献 井坂康志 『ピーター・ドラッカー : 「マネジメントの父」の実像』 岩波書店 2024.12 p215-222
トランプDJ 参考文献 ベイカーP* 『ぶち壊し屋 : トランプがいたホワイトハウス2017-2021 下』 白水社 2024.12 p21-26b
パーフィットD 参考文献 エドモンズD 『デレク・パーフィット : 哲学者が愛した哲学者 下』 勁草書房 2024.12 p11-15b
ハイスミスP 著作リスト ウィルソンA 『パトリシア・ハイスミスの華麗なる人生』 書肆侃侃房 2024.12 p698-699
バッハJS 参考文献 竹澤栄祐 『<バッハのシチリアーノ>は真作なのか?』 音楽之友社 2024.11 p205-207
バランR 参考資料 ルシューJ 『ナチスから美術品を守ったスパイ : 学芸員ローズ・ヴァランの生涯』 原書房 2025.1 p225-224
バルザックHd 書誌 吉野内美恵子 『バルザック『あら皮』研究 : ダンテとラブレーから読み解く複合的構想』 水声社 2024.12 p237-242
フォースターEM 参考文献 フォースター 『ハワーズ・エンド』 光文社 2025.1 p709-710
ブラウンR 著書 ブラウンR 『天国ではなく、どこかよそで』 ignition gallery 2024.10 p128-130
ブリッグズK 著作リスト ブリッグズK 『妖精事典 新装』 富山房企畫 2024.11 p532-533
ベートーベンLv 参考文献 小宮正安 『ベートーヴェン《第九》の世界』 岩波書店 2024.11 p238-240
ベンヤミンW 文献一覧 茅野大樹 『ベンヤミンとモナドロジー : 関係性の表現』 法政大出版局 2024.12 p1-13b
ボウエンE 参考文献 ロレンスP 『エリザベス・ボウエン作家の生涯』 而立書房 2024.10 p304-317
ボナヴェントゥラ 参照文献 ボナヴェントゥラ 『聖ボナヴェントゥラ著作選集』 教文館 2024.12 p653-658
ボンヘッファーD 参考文献* テートI 『善き力 : ボンヘッファーを描き出す12章』 新教出版社 2024.11 p305-312
マルクスK 文献一覧 渡辺憲正 『マルクス物象化論の研究 : 貨幣・資本と人格変容』 桜井書店 2024.9 p259-266
ミッチェルM 読書案内 鴻巣友季子 『風と共に去りぬ : マーガレット・ミッチェル : 世紀の大ベストセラーの誤解をとく』 NHK出版 2024.9 p160-166
ラシード・アッディーン 参考文献 渡部良子 『ラシード・アッディーン : モンゴル帝国期イランの「名宰相」』 山川出版社 2024.10 3pb
ラトランドF 参考文献資料 ドラブキンR 『ラトランド、お前は誰だ? : 日本を真珠湾攻撃に導いた男』 河出書房新社 2024.11 p325-319
ラフマニノフS 参考文献 門田純 『ラフマニノフ 続 「ピアノ協奏曲第2番」初録音から100年絢爛豪華な同曲異演の系譜』 芸術現代社 2024.12 p442-447
リオタールJF 参考文献 星野太 『崇高と資本主義 : ジャン=フランソワ・リオタール論』 青土社 2024.12 p261-275
ルーズベルトF 参考文献 久保文明 『フランクリン・ローズヴェルト : ニューディールと戦後国際体制の創設者』 山川出版社 2024.9 2pb
ルソーJJ 参考文献 冨田晃 『ルソーと人食い : 近代の「虚構」を考える』 共和国 2024.9 p315-324

凡 例

  : 他件名・書誌表示・編者略
 〈 〉 : 書誌部分編者
 p1-3b : 後付部分に書誌があって、頁付がある場合
 3pb : 後付部分に書誌があって、頁付がない場合
  : 図書単行書誌
 ks : 菊判
 46s : 四六判
 p7」 : 第7頁1頁のみのもの
 89p : 全頁
 prr : 各章末


編者:有木太一ふとし紹介

 1968年11月、東京都杉並区の産婦人科で生まれ、世田谷区で乳幼児期を過ごし、小学校入学時に群馬県に移る。市立の小・中学校と県立の高校を卒業し、少し長い浪人期間を経て、早稲田大学第二文学部(現文化構想学部・文学部)に入学。“大学5年生”の時、図書館司書資格関係の講座を受講し、深井人詩・中西裕両先生に師事。この縁で、2018年2月「最近の書誌図書関係文献」を引き継ぐことになった。また、『書誌年鑑』2016・2017年版で編集作業を見習い、2018年版から編者に就任した。現在は東京都特別区西部在住。

 これまで連載を続けられた中西裕先生は、連載開始から満10周年となる2018年1月をもってご勇退されました。2008年2月からの10年間、本当にお疲れさまでした。この2月からは、有木太一が担当します。未熟者ですが微力を尽くしますので、よろしくお願いいたします。体裁や掲載ルールなどは、基本的にこれまでと同じです。

2018年2月 有木太一

2008年「最近の書誌図書関係文献」再開にあたって (中西ゆたか

 『日本古書通信』誌で長期にわたって連載され、2007年7月をもって終了した「最近の書誌図書関係文献」が日外アソシエーツ社のご厚意でここに復活することとなった。

 歴史をたどってみると、書誌学者天野敬太郎が昭和15年(1940年)に連載を始め、戦争が激しくなったために昭和19年(1944年)に中断、10年のブランクを経て戦後昭和29年(1954年)に再開されている。天野は昭和42年(1967年)に手を引き、深井人詩氏にバトンタッチされた。その後渡辺美好が共編者となった時期を経て、最後に中西が引き継ぐこととなった。中断期間はあるものの、想像を絶するほど長い時代にわたって、この連載は書誌の世界を眺めてきたことになる。

 再開される本連載では『日本古書通信』誌での形式を基本的にすべて踏襲することとした。したがって、ここで紹介していくのは新しく編まれた書誌・目録である。1冊全体が書誌であるものはもちろん、研究書に収められた参考文献なども対象とする。あるいは著作家の伝記に付けられた年譜も著作物が記されていれば採録することとする。もうひとつの柱である「図書関係文献」は年に1回程度とりあげることとなろう。唯一異なるのは書名等の長さに制限を加える必要がなくなったことぐらいである。

 Webの世界に親しんでいない方にご覧いただけないのは残念である。携帯電話を持たず、電子辞書も敬遠している、本質的に活字人間である編者としては、できることなら印刷媒体での再開を企図していたのが正直なところだが、時代は想像以上に進んでいる。昨秋、新語事典が1種を残して刊行休止と伝えられたのは象徴的な事態であった。Web上での新語検索が主流となったことによるという。暮になると店頭に山のように詰まれていた新語辞典を見ることがもうなくなるのかと思うと、まことに寂しい。

 ともあれ、こうして再開されることは編者にとってもまことにありがたいことである。1年間の「書誌の書誌」を集積した『書誌年鑑』を発行する出版社のホームページ上で連載できることはあらゆる意味で願ってもないことである。ぜひご活用いただき、あわせて漏れているもののご指摘などを伺えるとすれば、Webでの公開の意義も高まることであろう。

2008年2月15日 中西 裕(昭和女子大学教授)

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