地方史情報

地方史研究雑誌目次速報 172号(2025.3)

飯澤文夫編|日外アソシエーツ制作(毎奇数月1日ポスト)

北海道宮城山形福島茨城栃木群馬千葉東京神奈川新潟富山長野静岡愛知滋賀京都大阪兵庫奈良和歌山島根岡山広島山口徳島愛媛全国誌寄贈図書編集後記

北海道

文化情報 (402) 北海道文化財保護協会 2025.1

北方民族博物館だより (134) 北海道立北方民族博物館 2024.9

北方民族博物館だより (135) 北海道立北方民族博物館 2024.12


宮城県

発表会報告集 (9) 近代仙台研究会 2024.2

発表会報告集 (10) 近代仙台研究会 2024.11


山形県

村山民俗 (38) 村山民俗学会 2024.7

村山民俗学会 (399) 村山民俗学会 2025.1

村山民俗学会 (400) 村山民俗学会 2025.2

山形民俗 (38) 山形県民俗研究協議会 2024.11


福島県

フークトーブ通信 (62) フークトーブ通信社 2024.12

文字摺通信 (79) 文字摺歴史文化社 2025.1

文字摺通信 (80) 文字摺歴史文化社 2025.1


茨城県

茨城の民俗 (63) 茨城民俗学会 2024.11


栃木県

大田原市なす風土記だより (1) 大田原市なす風土記の丘湯津上資料館・大田原市歴史民俗資料館 2020.3

大田原市なす風土記だより (2) 大田原市なす風土記の丘湯津上資料館・大田原市歴史民俗資料館 2021.3

大田原市なす風土記だより (3) 大田原市なす風土記の丘湯津上資料館・大田原市歴史民俗資料館 2022.3

大田原市なす風土記だより (4) 大田原市なす風土記の丘湯津上資料館・大田原市歴史民俗資料館 2023.3


群馬県

群馬文化 (353) 群馬県地域文化研究協議会 2024.12


千葉県

我孫子市史研究センター・会報 (271) 我孫子市史研究センター 2025.1

会報 (152) 房総石造文化財研究会 2025.1

史談八千代 (49) 八千代市郷土歴史研究会 2024.11


東京都

あるむぜお (150) 府中市郷土の森博物館 2024.12

奥武蔵 (459) 奥武蔵研究会 2025.1

月刊神田画報 (205) カンダデザイン 2025.1

石神井公園ふるさと文化館ニュース (53) 練馬区立石神井公園ふるさと文化館 2024.12

世田谷区誌研究会会報 世田谷区誌研究会 2025.1

多摩地域史研究会会報 (164) 多摩地域史研究会 2025.1

多摩のあゆみ (196) たましん地域文化財団 2024.11

練馬郷土史研究会会報 (395) 練馬郷土史研究会 2025.1

東日本部落解放研究所ニュース (107) 東日本部落解放研究所 2024.12


神奈川県

小田原史談 (280) 小田原史談会 2025.1

かまくら女性史の会newsletter (122) かまくら女性史の会 2024.12

かまくら女性史の会newsletter (123) かまくら女性史の会 2025.1

コロス (180) 常民文化研究会 2025.2

市史通信 (51) 横浜市史資料室 2024.11

歴研よこはま (87) 横浜歴史研究会 2024.11


新潟県

良寛だより (187) 全国良寛会 2025.1


富山県

富山史談 (205) 越中史談会 2024.11 コラム

 富山史談会は1954年に11名の会員によって創設され、2024年で70周年を迎えた。
 現会長の米原寛氏は、50余年前、『富山史談』に初めて投稿した際に、初代会長の高瀬重雄氏から、歴史を学ぶ者は自己満足に止まってはいけない、多くの人に地域の歴史を知ってもらうことにあり、その責任は重大であると一喝されたという。その後、初代、そして楠瀬勝第二代会長の意を受け、「県民の歴史意識を高め、ひいては“ふるさと創生”に如何に寄与できるか」を史談会の取り組むべき課題としてきた(「越中史談会創立七十周年を迎えるにあたって-近十年の動向と地域社会への寄与」)
 会創設と同時に創刊された機関誌『富山史談』(当初は『越中史談』、第31号から改題)も、ほぼ年3回刊行のペースで途絶えることなく地道に号を重ね、205号に達した。会員の研究発表の場であるが、広く市民・県民にも「郷土の歴史」に興味関心をもってもらえるよう工夫を凝らしている。その一つが、毎号巻末に掲載する「最近の地方史情報」で、郷土史や文化財、民俗に関わる動向を地元紙から摘記して提供している。
 近年は急速な人口減少で地域コミュニティの基盤が揺らぎ、地域社会を支える担い手の育成と、他地域とのつながりをどうやって生み出していくかが社会課題であり、史談会として、新たな地域資源の創出と地域史の構築によって、地域の魅力発信を推進していきたいとしている(高野靖彦「編輯後記」)。大いに期待したい。



長野県

伊那民俗 (139) 柳田国男記念伊那民俗学研究所 2024.12

長野 (325) 長野郷土史研究会 2024.12

長野県民俗の会会報 (47) 長野県民俗の会 2024.12

長野県民俗の会通信 (305) 長野県民俗の会 2025.1


静岡県

静岡県近代史研究会会報 (556) 静岡県近代史研究会 2025.1


愛知県

蓬左ほうさ (108) 名古屋市蓬左文庫 2025.1


滋賀県

湖国と文化 49(1) 通号190 びわ湖芸術文化財団 2025.1 コラム

 滋賀県内には個人や集落などが設置・運営する小規模な博物館・資料館が数多く存在するという。それは、博物館法で規定されるような施設ではなく、地域の人たちが自発的に設置し、住民の力で運営しているもので、市川秀之氏はそれを「集落博物館」と呼んでいる(「近江の小さな博物館」)。
 本特集には集落博物館15館が紹介されている。その内の近江八幡市千僧供町せんぞくちょうの「千僧供地域歴史資料館」は、2007年の開館で、30名ほどの住民が会を作り、毎日曜日に開館し、当番制で運営している。千僧供町には多くの古墳があり、展示資料は出土した埴輪、土器を中心に、地元の馬淵祭のパネルなどが飾られている。農繁期には当番を果たしきれない人が出てくるといった苦労もあるそうだが、それこそが地域密着型の証拠である。博物館の中には、小学校の学区単位でいくつかの集落が集まった大規模なものもあるが、民間施設であることに変わりはない。
 驚くべきことは、そうした集落に住民自らが調査・執筆した集落誌が、2014年調査で285点にも及び、調査から10年が経過した現在では、さらにその数が増えているであろうということだ。集落誌編さんの機運は、琵琶湖総合開発事業などで社会が大きく変化し始めた1995年以降に急増したとのことである(加藤秀雄「集落誌からみえる志賀」)
 まさに身近な土地の記憶、生活の証をまとめたもので、こうした成果は地域に還元され、地域づくりに生かされている。歴史研究の礎は郷土研究にあることを改めて知らされた思いがする。



京都府

都藝泥布つぎねふ (86) 京都地名研究会 2024.12


大阪府

左海民俗 (174) 堺民俗会 2025.1

つどい (434) 豊中歴史同好会 2024.12

つどい (435) 豊中歴史同好会 2025.1


兵庫県

西宮文化協会会報 (681) 西宮文化協会 2024.12

西宮文化協会会報 (682) 西宮文化協会 2025.1

歴史と神戸 63(6) 通号367 神戸史学会 2024.12


奈良県

大美和おおみわ (148) 大神神社 2025.1


和歌山県

熊野 (167) 紀南文化財研究会 2024.11

熊歴情報 (235) 熊野歴史研究会 2025.1

和歌山地方史研究 (88) 和歌山地方史研究会 2024.12


島根県

大社の史話 (221) 大社史話会 2024.12


岡山県

岡山地方史研究 (164) 岡山地方史研究会 2024.12

きび野 (171) 岡山県郷土文化財団 2025.1


広島県

みよし地方史 (125) 三次地方史研究会 2024.12

わが町三原 (406) みはら歴史と観光の会 2025.1

わが町三原 (407) みはら歴史と観光の会 2025.2


山口県

山口県地方史研究 (131) 山口県地方史学会 2024.6

山口県地方史研究 (132) 山口県地方史学会 2024.11


徳島県

徳島県立博物館博物館ニュース (137) 徳島県立博物館 2024.12


愛媛県

伊予史談 (415) 伊予史談会 2024.10 コラム

 2024年2月に逝去された伊豫史談会名誉会長高須賀康生氏の追悼特集である。
 高須賀氏は1961年に愛媛大学文理学部人文学科史学科を卒業し、愛媛県内の県立高等学校教諭、学校長、県立図書館長を歴任した。退職後は、県生涯学習センター郷土研究科嘱託、県議会事務局議会史編さん業務嘱託を経て、2008年から17年まで伊豫史談会会長に就き、郷土史研究に尽した。
 教諭時代に、愛媛県郷土史研究の第一人者である景浦勉氏の指導を受けて『愛媛県教育史』全4巻(1966-1971)の編纂に従事した。それ以降、『中島町誌 史料集』、『松山市史 近代』、『愛媛県史 近代(上・下)』、ほか数多くの自治体史に執筆した。『伊豫史談』への寄稿も、「五稜郭建設者武田成章について」(1964)をはじめ、50本余に及ぶとのことである。近代愛媛の政治史、教育史に関心が高く、『愛媛の政治家』(愛媛文化双書刊行会 1988)、『愛媛の学校事始』(関奉仕財団 2006)などの著書を残している。
 史談会には在学中の1960年に景浦氏の勧めで入会している。
 図書館長としては、郷土資料の収集に力を入れたほか、県庁各部署を回り行政資料物の図書館での保存の道筋を作った。また、長期図書貸出制度による学校図書館支援の推進や、自動車図書館に自ら乗り込んで県内に配本するなどし、読書振興に努めるなど、その功績は大きい。
 以て冥福を祈りたい。


小松史談 (151) 小松史談会 2025.1


全国誌

馬の博物館研究紀要 (24) 馬事文化財団・馬の博物館 2024.12

家系研究 (78) 家系研究協議会 2024.11

家系研究協議会会報 (90) 家系研究協議会 2024.11

儀礼文化ニュース (236) 儀礼文化学会 2024.12

近代史料研究 (24) 日本近代史研究会 2024.10

古代史の海 (113) 古代史の海の会 2024.12

城郭だより (128) 日本城郭史学会 2025.1

城だより (672) 日本古城友の会 2024.12

城だより (673) 日本古城友の会 2025.1

大道芸通信 (397) 日本大道芸・大道芸の会 2024.12

大道芸通信 (398) 日本大道芸・大道芸の会 2025.1

中世内乱研究会会報 (1) 中世内乱研究会 2024.11

東京産業考古学会ニューズレター (167) 東京産業遺産学会事務局 2024.12

日本の石仏 (184) 日本石仏協会 2024.12

まつり通信 65(1) 通号635 まつり同好会 2025.1

民俗建築 (166) 日本民俗建築学会 2024.11

立命館大学国際平和ミュージアムだより 32(2)通号94 立命館大学国際平和ミュージアム 2024.11


寄贈図書

石の上にも半世紀―総評オルグ50年 稲村守著・発行 2024.4

Old and New (1) 久多自治振興会 2023.10

Old and New (2) 久多自治振興会 2024.10

Only one Shiiba=世界に一つだけの椎葉 (15) 椎葉村 2023.3

「雑華文庫」主人渡邊愼也さん追悼集 『渡邊愼也さん追悼集』編集委員会 2024.8

2024年度一般社団法人日本民俗建築学会第29回シンポジウム―「住まう」空間を求めて―暮らしの場の確保と変容を探究する 日本民俗建築学会 2024.10



編集後記

 『地方史情報』は、全国各地から寄贈いただいている地方史研究雑誌の"目次"を紹介する「地方史研究雑誌目次速報」と、地方史研究雑誌の発行情報(誌名、発行所、判型、刊行頻度、会費、創刊年)を一覧する「地方史研究雑誌データベース」の二つのコンテンツで構成されています。

 現在、「地方史研究雑誌データベース」約2,000件の総点検を進めています。作業は、『地方史文献年鑑』2021-2023(白鳥舎/岩田書院)及び受贈雑誌との照合、研究団体・機関ホームページ確認、都道府県立図書館とその横断検索による研究団体・機関が立地する地域の公共図書館、国立国会図書館、CiNii Booksによる大学等図書館の所蔵検索、並びに、研究団体・機関への照会などの手立てを駆使しています。

 図書館の所蔵調査では、創刊号頃の所蔵がないことと、雑誌は継続発行されているにも拘わらず受入れが途切れているケースが多々見受けられました。これは寄贈(納本)者側の事情によるものと思いますが、図書館には郷土資料の充実のために欠号を埋める努力を、研究団体・機関には是非その協力をされるよう願っています。

 思いがけず役立ったのが、古本屋通販サイトの「日本の古本屋」で、販売情報から歴史の古い雑誌の創刊年を知ることができました。

 研究団体・機関への照会はメールで行いましたが、電話での回答もありました。この遣り取りで、京都では蜷川府政の時代に郷土史研究が奨励されたこと、近年の雑誌のネット配信は情報を得る点では有用だが読む行為は薄れていくことなど、考えさせられることが多くありました。またこれを機に、新規に寄贈いただけるようになった雑誌もあり、既に何誌か届いています。どんなにデジタル化が充実し、ネットワーク環境が整えられても、ヒューマンネットワークとコミュニケーションが大切であることを痛感しています。


地方史研究雑誌目次速報 172号 2025年(令和7年)3月1日 発行

編集:飯澤文夫

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